●●添削をしてもらわず失敗した私の苦い体験
それは大学4年の時でした。懸賞論文「わたしの正論」(産経新聞主催で現在も続いている)に投稿したときです。締め切り前日にようやく書き上げ、誰にも見てもらわずに慌てて投稿したのです。
その結果は入選を逃して佳作。「佳作の中では齋藤論文が、ほとんど入選ラインにあったが、誤字が目立ち惜しくも佳作の方にまわった。」との
審査員の評も新聞に載ってしまいました。テーマが「国語問題を考える」だったので誤字は特に失点となったのです。入選の賞金は10万円、佳作は3万円です。悔しいのなんの。賞金ばかりでなく、それを読んだ友人知人からは、論文の内容より「誤字が目立ち」の感想ばかりを聞くはめになってしまいました。
2年後、私に書けるテーマがあったので、名誉挽回に再度チャレンジ。今度は前回の経験を活かして、投稿する前に知人に添削をしてもらいました。やはり自分では気が付かないおかしな表現があるものです。お陰で入選を果
たしました。
入選となると産経新聞社本社で個別に授賞式があるのですね。賞金を頂き、受領書にサインをして帰ってきました。アパートで賞金袋を開けてびっくり。いくら数えても9万円しか入っていないのです。1枚足りない。間違ったのではないか、問い合わせてみようかと思いましたが、その前にちょっと知り合いに相談してみました。すると税金を引かれたのではないかとのことです。賞金を頂くときにその説明はあったのでしょうが、浮かれていて私が聞き逃してしまったに違いありません。
他人に相談することの大切さを改めて思い知った体験でした。